性病・性感染症について(2)

性病・性感染症(STD)についてのお話・その2です。

こちらでは、クラミジア、真菌、寄生虫などによるSTDついてご紹介しています。

クラミジア

クラミジアとは、生物の細胞に寄生し増殖する真正細菌、バクテリアの一種です。

このクラミジアの感染が原因で起こるSTDについてご紹介します。

性器クラミジア感染症
クラミジアの一種であるクラミジア・トラコマチスが性器に感染することによって起きるSTD。
性行為やオーラルセックス、ディープキスなどにより粘膜感染する。
感染する部位は咽頭、尿道(男性の場合)、膣内(女性の場合)である。
感染後数週間で発病するが、無病症の事もある。
男性は、発病すると尿道から透明な膿がでて痛みを伴う。
女性はオリモノが増えるがほとんど自覚症状がない。
ほっておくと、男性の場合は前立腺炎や副睾丸炎、女性の場合は子宮頸管炎、子宮内膜炎などを引き起こす。
コンドームの着用である程度感染は防げるが、キスによる感染の可能性もある。
鼠径リンパ肉芽腫
クラミジア・トラコマチスの感染によっておこるSTDで、外陰部がびらん、腫瘍化し発熱、頭痛、発疹が発生する。
また、鼠径リンパ節に痛みの伴う腫張ができる。
以前は性病予防法にあげられるほど多発していたが、現在は極めてまれな疾患で日本国内で感染することはまずないと思ってもよい。

真菌性感染症

真菌とは一般にキノコやカビなど菌界に属する生物の総称で、最近と区別するために真菌と呼ばれています。

その真菌の仲間によって引き起こされるSTDを紹介します。

性器カンジダ症
カンジダという真菌が性器に感染しておこる感染症のこと。
カンジダ菌は酵母の代表的なもので、もともと性器周辺に存在している常在菌である。
通常は人体の免疫力により増殖を防いでいるが、体調不良などによる免疫力の低下などにより繁殖し性器カンジタ症を発病する。
症状は、強い痒み、どろどろした塊状のオリモノの発生、恥垢の大量発生、膣口や陰唇、亀頭、包皮などの炎症である。
男性器は、体外に露出し通気性もよいので菌が繁殖しにくく、あまりこの疾患にかかる人はいないが、女性には大変ポピュラーな疾患で、性交未経験者にもしばしば発生する。
本来、カンジダ菌は性器周辺に存在する常在菌なので、STDとは言い難いが、カンジダ菌が増殖している人との性行為により多量のカンジダ菌が感染して発症することもある。
白癬(はくせん)
白癬菌と呼ばれる真菌によって生じる皮膚感染症。
この白癬菌が足の指の間などに感染すれば「水虫」、それ以外の場所に感染すると「たむし」と呼ばれる。
陰部周辺に感染すると「いんきん」と呼ばれる。

寄生虫などによるSTD

毛じらみ病
ケジラミという体長1~2mmの吸血昆虫によるSTD。
潜伏期間は1~2か月と言われ、成虫が陰毛の根元に住み着き、皮膚から吸血する。
陰毛部に激しい痒みが発生し、また吸血された皮膚より出血し下着に血痕が付着することがある。
治療は、陰毛をすべてそり(剃毛)成虫が生息できない環境にするのがもっとも有効な方法だが、事情により剃毛できない場合は、専用の殺虫剤を使って成虫を死滅させる。
感染はケジラミ保有者との性行為とされているのでSTD扱いされるが、集団での入浴による感染も確認されているので、一概にSTDとは言えない。
アメーバ赤痢症
赤痢アメーバによる消化器伝染病。
赤痢アメーバは大腸に寄生し、大便中にシスト(嚢子、包嚢)を排泄する。
回復期患者やサル、ネズミなどの便に含まれるシストに汚染された飲食物を摂取することにより、感染する。赤痢アメーバはそれほど感染力が強くないので、健康体であれば免疫力によりアメーバは死滅するが、疲労、体調不良などにより免疫力が低下していると、発病するリスクが高くなる。
熱帯や亜熱帯地域での発生が多く、日本では開発途上国への旅行などで感染することが多い。
病状としては、イチゴゼリー状の粘液血便が一日に数回から数十回あり、腹痛を伴う。
もともとは、飲食物からの消化器伝染病であるが先進国ではリミング(肛門を舐める性行為)により肛門周辺に残っていたシストを口から取り込み感染する事例が増えて来たので、STDとして問題視されている。


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